小口一郎展の感想

 現在、栃木県立美術館で開催されている小口一郎展に行ってきました。

私は、小口一郎さんについては、今日この展覧会を見るまでは、存じ上げていませんでしたが、栃木県小山市出身の版画家だそうです。

日本で一番最初の公害事件である、足尾鉱毒事件を主題にした作品を数多く残し、

「野に叫ぶ人々」「鉱毒に追われて」「盤圧に耐えて」の3部からなる鉱毒連作版画をまとめました。

 

 今日はそのなかの一つ、「野に叫ぶ人々」を題材にした映画(1971年制作)の上映会が開催されました。私自身、生まれは栃木市なので、小学校の頃郷土史として足尾銅山田中正造について学んでいました。その時に川俣事件を知って、「何も悪いことしていない、無抵抗な人達に暴力をふるい捕まえるなんて、こんなことがあっていいのか」と、大きな衝撃を受けだのを思い出しました。

作品が版画であるからか、そう言った強い感情が更に浮彫になったようにも感じました。

 

 足尾銅山事件は、時代背景に明治維新や日清日露戦争なども絡み合い、これって、現代日本で起きている事にに繋がっているようで、とても興味深い。そして、Artって時代と空間を超えて、直に届く特別な手段であると改めて思い知らされました。

 この公害事件について、もっと知りたい、そしてこのブログに書き残したい。そんな気持ちになったけれども、私の月星座は蠍座で、蠍座の集中した探求心が無く、飽きっぽい人間なので、どこまで出来るか分かりませんが、これは、何座であろうが、知らなければならない歴史です。