脱皮、麺類、若返り。

 世界神話辞典 創世神話英雄伝説(文庫本)を入手した。

時間があるときに、パラパラめくって目に付いたお話を読んでいる。

その中で面白いなと思った神話がある。

 

関東の北部や東北地方に点々とあるちほうでは、6月朔日をムケゼック

やムケノツイタチ、ムケカエリツイタチと呼んでいて、この日は、

蛇が桑の木の下で皮を脱ぐとか、虫の皮むけを祝うとか、

人間の皮も剥けて、それを見ると死んでしまうとか…

いろいろあるらしいが、群馬の芳賀村?栃木の芳賀郡

(本では群馬県芳賀郡と記されていた。)

そこでは、6月朔日は麺類を食べて皮をむく日だとか。

朝にお尻に水をつけて逆さまになると、桑の木に人間の脱皮した

皮が引っかかっているのが見えるけど、だれもそんなこと試した人がいない

から分からん。

と言われている。

この神話辞典では、大昔は人間は脱皮して若返り、不死の生命を持っていたが、

それが失われてしまったという神話の対応で、せめて少しでも若返るために、

特別な食物をたべたり、水に尻つけたりする儀式があった名残なのではないか

と記されていた。

 

生まれてこの方、北関東に住んでいたが、初めて聞いた話だった。

朝、お尻に水つけて逆さまになって、桑の木を見たら、誰かの抜け殻

が引っかかていたら、さぞかしビックリするだろうな。とか、

水に尻つけると皮がふやけて脱皮しやすかったのかな?とか、

脱皮する時はお尻から脱皮するから、お尻が非常に冷たく感じる

名残が、水に尻つける風習として残ったのかな?とか、

脱皮した皮は白くて、細長かったから麺類なのかな?

または、この風習がある地方は養蚕が盛んだったのかな?

等々と、いろいろ考え、空想にふけっている。

 

YouTuberのマドマアゼル愛先生がずっと前に、月がないころの

地球人の寿命は最高240歳くらいと言っていたけど、

まさか、脱皮していたとは想定外だった。

いやー、面白い。

今年の6月朔日はこの神話に則って、麺類をたべてみようと思う。

うどん、ラーメン、ソーメン、ひやむぎ、そば、スパゲッティ

どれにしよう。